地方公務員が起業して法人運営しているワケ。 2025年10月18日2025年10月19日 YANAGIDA はじめまして。ブログをご覧いただきましてありがとうございます。私は地方公務員ですが、プライベートで起業しまして、代表者として法人を運営しています。もちろん職場の許可を得て活動しております。 このブログを始めた理由は2つあります。 一つはシンプルに、自分が手探りで設立した法人を、手探りで運営している記録を残したいと思ったから。 そしてもう一つが、事実上、副業が禁止されている状態の公務員でも、「会社経営」のような活動ができるということをお伝えして、同じように「起業したい!」「なにかしたい!」と思っている公務員の皆さんを応援することです。 「なぜ応援したいのか」をもっと掘り下げると、いろいろ理由はあるのですが、簡単に言えば、地方公務員という職業に危機感を持っているからです。 だって、こう言うのもなんですが、地方公務員って職業、魅力が全くないと思いませんか?(笑) 私自身はわりと好きで地方公務員をやっていますけど、「好きでやっている」人の視点を除いて、世間一般、客観的に見れば、地方公務員の魅力って「安定している」という1点くらいじゃないですか。(同じ地方公務員の方なら分かっていただけますよね。。。) なので、地方公務員が今後、副業とかそういう面でもっと充実した社会人生活が送れるような職業に変わっていかないと、どんどん「なりたくない職業ランキング」上位になっていってしまうと思うのです。 そうなるとどうなるか。新人さんが入ってこなかったり、入ってきてもすぐ辞めてしまったりします。それだと私の仕事がどんどん忙しくなってしまいますので、危機感があります(笑) 要するに、地方公務員の人手不足の解消のために、「公務員だって楽しく自由に生きれるんだ!」ということを世間に示したいと思って、このブログを始めました。 前置きが長くなりましたが、ここから先は、私の自己紹介と、法人設立に至った経緯になります。 目次1 自己紹介2 起業したきっかけ3 副業という選択4 公務員起業家としての生活5 伝えたい「公務員起業家」という選択 自己紹介 私は地方公務員です。事務職です。新卒で就職して17年目になります。 地方公務員になった理由は特にありませんが、強いて言えば公務員に受かったことを親が喜んだから。そりゃ喜びますよね。落ちこぼれだった息子が公務員になったら。まぁ私も、あんまり親に認められて来なかった人生だと思っていて、公務員になって初めて「やってやったぜ!」って感覚があったので、それで気分良く就職したわけです。(ある意味就職した時点でゴールみたいな。)とはいえ、入ってからは一応、努力もしていますし、日々、効率的に業務を行うことを考えて働いています。 今どんな部署にいるかと言うと、いわゆる人事総務みたいなところにいます。というか、17年のうちの大半そこに在籍しています。(なぜか異動にならない。)ずーっとおんなじ仕事をしています。マンネリ化という域はすでに通り越してしまい、1周まわってというか3周くらいまわって日々楽しく仕事させてもらっています。 起業したきっかけ そんな私は、37歳のときに法人を作りました。正確に言うと、作ったのは「一般社団法人」です。地方公務員が「株式会社の代表取締役」になるのはほぼ不可能ですので、一般社団法人を作りました。 なんのために作ったのかというと、起業したかったから。起業するためになぜ一般社団法人を作ったのかという部分はここでは割愛しますが、とにかく起業したかったというのが理由です。 起業しようと思ったきっかけというのは、まぁ、いろいろとあるわけですが、ざっくり言うと、30代って、なんかいろいろ考える時期だったりするじゃないですか。 「今のままでいいのかな」とか「もっと稼げる仕事がしたい」とか「もっと自由に働きたい」とか。 私は2人目の子供ができたときに「もっと子供との時間を増やしたい」と思ったことが、いろいろ考え始めたきっかけだったと思います。ちなみに私は育休2回取りました。今となっては男性も育休を取ることが普通になってきましたが、当時は皆無でした。2人目の育休のときに、なんかいろいろ考えちゃったんですよね。学童とかにはなるべく預けずに、自分の手で面倒見たいなぁとか。(ちなみに妻もフルタイムで働いています。) そんなわけで「子供を学童に預けない」ということを目指して、自分の働き方を見直した結果、起業という選択肢が出てきました。 副業という選択 いくつか資格も持っていましたので、それを活かして起業しよう、と考えたものの、これまで公務員だけずっとやってきた自分に、突然起業するというのは難しいですよね。なにをどうしたらいいのか分かんないし。 現実的には、転職して、経験を積んで起業、というコースになると思ってい、転職活動というものも少しやってみましたが、あんまり本気で取り組んでなかったってものあるし、けっこう世の中って公務員に厳しいなっていうのも分かりました。笑 いや、自分が能力不足なだけかもしれませんけど、なんか、公務員一筋ってだけで面接受けられないとかはありました。(本気度が低かったのであたりまえか。) まぁ、公務員って民間企業とは違いますし、若ければまだしも30代半ばで、起業のために経験積もうと転職活動してりゃ、そりゃ厳しいだろうとは思います。実際、まわりの転職している公務員って、別の自治体に転職したりするケースが多いですから。 で、いろいろ考えてくうちに、なんか起業のアイデアが浮かんできちゃったんですよね。これまでの人脈とか、仕事でやってきたこととかをうまく使って、「これ仕事になるんじゃ!?」っていうのがあって。 それで、起業したくなっちゃったんですけど、家のローンもあるし、家族もいるし、公務員辞めて起業っていうのも、そんなに簡単にはできないわけですよ。 そこで悩んで、普通は諦めるか、突如脱サラしてラーメン屋やる人みたいな両極端なコース選択になると思うんですけど、そこは私、人事総務歴が長いというのもあって、公務員でありながら起業する方法がないかを模索した結果、現在の地方公務員起業家という形になりました。 ちなみに、当初の目的であった「子供を学童に預けない」は達成しておらず、めっちゃ預けてます。笑 というか、もちろん公務員で働いていたら預けざるを得ないので、いざ預けたら、当の子供が楽しんで通うようになったんで、「ならまぁ、いいか」ってなっちゃいました。(笑) 公務員起業家としての生活 そんなわけで地方公務員をやりながら起業し、法人を運営していますが、軸足は間違いなく地方公務員です。仕事と家庭でほとんど自分の時間はありませんが、少ない時間で自分の事業や法人の運営を日々行っています。なので、正直なところ、起業といってもそんなに売上があるわけではありません。でも確実に「自分のビジネス」として活動しているという点で満足感はあります。(正直に言うと無理しすぎて倒れた事もあるので今は健康第一。) 最初は、「事業がうまくいったら独立するぞ!」と意気込んでいましたが、今となっちゃ公務員の仕事と自分の事業がリンクしてきちゃったりしていて、この二足の草鞋を履く生活が心地よくなっています。というか、本気で独立しようとしたらもっと必死で事業に取り組む必要がありますし、リスクを背負わないといけないので、今の「公務員として安定した生活基盤を持ちながら自分のビジネスをやる」という、ある意味、究極のぬるま湯スタイルを味わってしまうと、中々抜け出せないです。(笑) 自分の事業が急に跳ねて、年商1億になるとか、宝くじが当たったみたいな状況になったら公務員辞めますけど。というより、その規模になったら副業で続けるのは難しいので。そのくらい能天気な感じでやっているということです。 といっても二足の草鞋生活は、それはそれで大変です。やることはたくさんありますし、従業員がいるわけではないので全部自分でやらないといけないです。手伝ってくれている人はいますけど。経理とか申告とか納税とかも、税理士さんに頼むのがもったいないから全部自分でやってます。私はいつも「経営をしている」とは言いません。「法人を運営している」という表現をしています。経営をしているとは思ってないからです。経営っていうと、もっと社会的な何かを背負ってやるものですからね。私にはそんなのありませんから、法人を法人としてただ運営しているだけです。でもそれだけでも大変。経営者ってすごいと思います。 自分で作った法人だからかわいいっていうのはあります。作ったからにはちゃんと責任もって面倒見ますよ。子供みたいなもんです。 伝えたい「公務員起業家」という選択 「公務員って副業禁止だから」って言って、可能性を閉ざしている公務員ってけっこういると思うんです。もちろん、できない副業もたくさんありますし、官公庁とか所属とか職種によってできる、できないは違うので、安易に、「私みたいにやればいい!」とは言わないんですけど、「できないからやらない」ってなっちゃうと、やっぱりもったいないというか、逃げ道にもなっちゃうというか、公務員の質という点においても良くないと思うんですよ。公務員の仕事してると、「やりたいけどできないこと」ってたくさん出てきますよね。出てくるんですよ。そういうできないことに対して、できる方法を探す姿勢っていうのは必要だと思っています。 そして自分で起業して、法人を運営するのって、めっっっちゃ勉強になります。公務にも役立つこと間違いなしです。今後私がどうなるかは分かりませんけど、定年退職したら、起業した経験がさらに役立つときが来るんじゃないかと期待もあります。(すでに公務員辞める気が無くなっている証拠。) だからこそ、自分の生活をこうやってオープンにすることで、誰かの役に立って、最終的には公務員の質ももっと上がっていって、魅力的な仕事になっていけばいいなという思いがあります。 なので、私と同じような思いを持っている公務員の方とか、「副業したい」「なんかしたい」「独立したい」「でも公務員辞めるの不安」とか、「自分の法人もってみたい」「プライベートを充実させたい」とか思っている公務員の方の参考になればいいなと思って、少しずつ更新していきますので、よろしくお願いします。